西明寺



832(天長9)年、空海の弟子智泉が神護寺の別院として開創。現在の伽藍は1700年(元禄13)桂昌院(江戸幕府五代将軍徳川綱吉の生母)の帰依により再建したものです。本尊釈迦如来像(重文)は高さ51センチの小像で、高山寺明恵上人の造顕と伝えられ、胎内に1047年(永承2)の墨書銘が印されています。脇陣に安置されている千手観音像(重文)は平安時代に彫られ、繊細な顔立ちをした立像です。真言宗。古来から、清滝川のせせらぎと共に、春の桜、つつじ、初夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季を通じて豊かな自然を現わしています。


本堂

元禄十三年(一七〇〇)に五代将軍徳川綱吉の生母桂昌院の寄進により再建されました。桁行七間、梁行四間で、内部は梁行に三分されています。中央間が内陣で、後方に四天柱を建てて逆蓮擬宝珠付きの唐様須弥壇に厨子が奉安されています。両横の脇陣が外陣の役割を果たしており、真言宗寺院の本堂としては特異な平面である点に特色がみられます。







仏像

釈迦如来像

本堂正面の須弥壇上の図厨子内に安置されている本尊で、鎌倉時代に仏師運慶によって彫られた立像です。清涼寺式釈迦如来像で生前の釈迦如来の面影を伝えていると云われており、需要文化財となっています。

千手観世音菩薩像

本堂の脇陣に安置されており、平安時代に彫られ、重要文化財となっています。頭上に十面を敷き、宝冠をかぶり、合掌する真手を含め四十二手の千手観世音菩薩像です。細面で鼻筋が通った繊細な顔立ちをした立像で、慈悲の力を持って衆生の苦しみを救おうと信仰されています。

愛染明王像

本堂の脇陣に安置されており、鎌倉時代後期に慶派に連なる師によって彫られた明王像です。五鈷を戴く獅子冠を頭上に乗せ、三目を瞋らせ、開口して牙先を現わし、六臂の各手に法具や弓箭等を執って座っています。我宝自性上人の念持本尊で、愛の力を授かるとして古来から多くの人々に拝まれてきました。


jrバス槙ノ尾から徒歩10/時間:午前9時〜午後5/拝観料:400/お問合わせ先:(075)861-1770

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