常寂光寺

日蓮宗

山門
▲山門: 嵯峨野の地にひっそりと佇む萱葺きの門がむかえてくれる


茅葺きの佗びた仁王門をくぐり、急な石段を登って本堂に向かう。小倉山の中腹にあり、嵯峨野の風景を一望できる。秋になるとこの辺りはまるで紅葉のトンネルのように美しいのが印象的である。さらに本堂の背後にある檜皮葺きの多宝塔にかかる紅葉の赤がまぶしいアクセントになって、見事なコントラストを描き出す。
また、小倉百人一首の撰者として有名な藤原定家の住んだ山荘跡ともいわれており、境内には藤原定家の山荘、時雨亭跡が残っている。

○常寂光寺の歴史
日蓮宗不受不施派本圀寺16世日禎は、豊臣秀吉の東山大仏の開眼千僧供養に宗制を理由に出仕を拒否し、この地に隠居してそこを寺院に改め、当山を開いた。
小倉山中にあり奥深く物静かな場所で、日蓮宗の教義でいうところの常寂光土の地にあるところから常寂光寺という名が付けられた。本尊は十界大曼茶羅。

○常寂光寺のみどころ
多宝塔


多宝塔
元和6年(1620)の建立で並尊閣とよばれ前面には霊元天皇の勅額を掲げている。3間2層の檜皮葺きで、重要文化財に指定されている。紅葉の季節には赤との対比が映え、深い魅力がある。

仁王門


仁王門
境内入口に立つ朱塗りの仁王門は本国寺客殿の南門を移築したもので、仁王像は運慶作といわれている。



・常寂光寺
京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
京都市バス野々宮又は京都バス野の宮下車徒歩10分
一般300円
午前9時〜午後4時30分




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